無痛分娩

Painless Delivery

当院の無痛分娩の特徴

24時間・365日の無痛分娩

夜間や休日・年末年始にも対応。計画分娩を予定している産婦さんの急な陣痛発来にも対応します

麻酔科専門医を中心とした麻酔対応・安全管理

一人ひとりの体質に合わせた細やかな除痛を行っています。また、急変時のシミュレーショントレーニングを定期的に開催しています。

“納得”のための産前サポート

麻酔科医による「無痛分娩学級」や「個別面談」を毎週提供しています。麻酔による副作用、合併症、分娩や児への影響、費用などを正しく理解し、安心して当日を迎えることができます。

無痛分娩の大まかな流れ

産科受診から麻酔開始まで、3つのステップで進みます。

STEP 1産科受診

無痛分娩を希望する場合は、産科医や外来スタッフ(助産師)にお伝えください。

STEP 2麻酔科確認

エントリーシート(問診票)を提出。既往歴や病歴などから無痛分娩が可能か麻酔科が判断し、無痛分娩の希望確認同意書をお渡しします。35週までに同意書をご提出ください。

STEP 3入院・麻酔開始

入院後、痛みの程度やお産の進行状況を確認し、麻酔導入を検討します。麻酔対応はLDR室で行います。

無痛分娩学級(無料・要予約)

毎週火曜 14時〜15時 当院4階 多目的室

麻酔科個別面談(有料)

毎週火曜 15時30分〜/16時〜 当院2階 面談室

無痛対応時間

土日祝日関係なく、24時間対応。

夜間・土日祝日は麻酔科医が院内不在のため、30〜60分程度お待たせする場合があります。麻酔導入は基本的に麻酔科医が行いますが、産科医が行う場合もあります。

入院スタイル

計画入院(誘発)と自然陣痛発来後、どちらにも対応しています。妊娠37週0日以降の産婦さんが対象です。

日程を決めて

計画入院(誘発)

  • 37週以降の健診で産科医が入院日を決定
  • 初産婦:前日9時 or 15時入院(子宮頚管の熟化処置)
  • 経産婦:当日9時入院
  • 1〜2日間の分娩誘発(内服薬・点滴)を予定
自然に待つ

自然陣痛発来後

  • 陣痛発来・破水で入院
  • 入院後に無痛分娩の希望を再確認
  • 麻酔導入のタイミングを検討
  • 夜間・土日祝日は30〜60分待ちの場合あり

麻酔導入(開始)

導入タイミングは、産婦さんと助産師・医師が相談して決定します。

導入目安

事前に、硬膜外カテーテル留置だけを行う場合もあります

初産婦子宮口4〜5cm開大まで頑張ってから
経産婦痛みを少し感じ出したら
  1. 1

    痛みの評価

    痛みの強さを数字(0〜10)で表現。全く痛くないのを0、自分が想像する一番強い痛みを10として評価します。

  2. 2

    硬膜外カテーテル留置・薬液注入

    LDR室のベッドに横になり、腰から硬膜外腔にカテーテルを留置。管から薬液を入れて痛みの軽減を待ちます。

  3. 3

    鎮痛維持

    硬膜外カテーテルに専用ポンプを繋ぎ、痛みの軽減を保ちます。

麻酔の方法

硬膜外麻酔による安全な鎮痛を基本としています。状況に応じて脊髄くも膜下麻酔を併用する場合があります。

硬膜外麻酔のしくみ

硬膜外麻酔は、背中から硬膜外腔に直径1mmのカテーテルを挿入し、局所麻酔薬を投与する方法です。当院ではDPEテクニック(意図的硬膜穿刺)を導入し、効果を高めています。

基本

硬膜外麻酔

  • カテーテル留置・薬液注入
  • 効果発現:15〜20分
  • 繰り返し・持続投与可能
  • 血圧低下は少ない
併用

脊髄くも膜下麻酔

  • 脊髄くも膜下腔に薬液注入(1回)
  • 効果発現:約5分
  • 約2時間で効果消失
  • 血圧低下リスクは高い

麻酔による副作用・合併症

麻酔開始後に起こりうる一般的な症状

  • 血圧の低下(軽度・一時的)

    麻酔開始後30分は5分毎に血圧を測定します。

  • 下半身の感覚変化

    多少のしびれ・脱力感を感じます。

  • 尿意の低下

    助産師による導尿(後半に1〜2回)で対応。麻酔が効いているので痛みなし。

  • 痒み・体温上昇・嘔気

    薬液の影響。体温上昇は約20%に出現。いずれも軽度で経過観察。

稀な合併症(無痛分娩学級で詳しくお伝えします)

硬膜穿刺後頭痛硬膜外血腫硬膜外膿瘍神経障害重度の低血圧高位脊髄くも膜下麻酔局所麻酔中毒一過性の胎児徐脈

分娩までの麻酔対応

PCA(自分で薬液を投与)付き注入ポンプで持続的に除痛を維持します。

  1. 麻酔導入

    硬膜外カテーテルから薬液投与

    効果が出てくるまで約15〜20分

  2. 効果確認後

    薬液の持続投与

    携帯型PCA付き注入ポンプで除痛を維持

  3. 痛みが強い場合

    医師が麻酔薬を追加

    硬膜外カテーテルより追加投与

  4. 子宮口全開大〜

    出産まで

    終盤は分娩の勢いと除痛のバランスを考慮

終盤の痛みを積極的に抑えると分娩の勢いが弱まる場合があり、吸引分娩・鉗子分娩が必要になる場合があります。

分娩後の流れ

出産後も麻酔科医がフォローします。

  1. 1

    麻酔薬の投与を中止

    麻酔の効果持続は約1時間。会陰切開後の処置の痛みは感じないことが多い。後陣痛の軽減に繋がることもある

  2. 2

    副作用の消失

    痒み・吐き気・発熱等は麻酔効果が薄れると同時に消失

  3. 3

    カテーテル抜去

    硬膜外カテーテルはLDR室で医師が抜去

  4. 4

    病棟へ移動

    LDR室で数時間安静後、お部屋へ。その後の痛みは、座薬・点滴・内服薬で対応

  5. 5

    翌日の確認

    頭痛や下肢の痺れの有無を麻酔科医が確認

麻酔対応が延長になるとき

夕方までにお産にならなかった場合の対応です。

基本的に夕方以降は促進剤の投与を行いません。計画誘発分娩で夕方の時点でお産の進行がなければ翌日に再誘発のプランとなります。急にお産が進行する場合もあるため、基本的に麻酔は継続します。

夜間(17時〜翌朝9時)の対応

  • 追加鎮痛はご自身でPCAボタンを押すだけ

    PCAボタンについては、事前説明を行います。効果がない場合は産科当直医が対応

  • 夕食と朝食の摂取が可能

    飲み物、飲むゼリーは常時可能

  • 尿道カテーテルを留置

  • 費用が異なる場合あり

    麻酔導入タイミングにより変動(費用参照)

無痛分娩の費用

通常の分娩費用に加えて、保険適応外の費用が必要となります。

A) 平日日中の麻酔導入 → 17時までのお産10万円
B) 平日日中の麻酔導入 → 17時以降のお産12万円
C) 平日夜間の麻酔導入14万円
D) 土日祝日・日中の麻酔導入14万円
E) 土日祝日・夜間の麻酔導入16万円
F) 無痛麻酔後に帝王切開へ移行7万円

・帝王切開移行時は費用が7万円に切り替わります(時間不問)

・一度麻酔導入後に退院→無痛なしで出産:7万円

・カテーテル留置のみで退院→無痛なしで出産:3万円

・誘発薬のみでは無痛分娩の費用はかかりません

・予定外の対応時は+3万円

無痛分娩学級無料・要予約(毎週火曜 14:00〜15:00)
麻酔科個別面談3,000円(30分程度)

実績・スタッフの資格保有

年間1,080件の分娩実績。無痛対応469名。(2025年)

項目2025年
分娩件数1,080
└ 経腟分娩787
└ 帝王切開293
無痛対応469
└ 初産(うち帝王切開移行)310 (44)
└ 経産(うち帝王切開移行)159 (4)
麻酔下の経腟分娩421
└ 吸引分娩130
└ 鉗子分娩25
資格等2026年6月時点
麻酔科専門医(常勤)1名
麻酔科標榜医1名
産婦人科専門医(常勤)4名
小児科専門医(常勤)2名
アドバンス助産師6名
J-CIMELS ベーシックコースインストラクター4名
J-CIMELS ベーシックコース受講終了60名
NCPR Aコースインストラクター3名
NCPR Aコース受講終了81名
JALA カテゴリーA受講終了2名
JALA カテゴリーD受講終了73名

無痛分娩に関する説明文書・動画

当院の無痛分娩について、さらに詳しくお知りになりたい方へ。

無痛分娩に関する説明文書を、サイト上でも閲覧可能です。また、当院に通院の妊婦さんは、動画配信サービス「wovie」で詳しくご覧いただけます。

無痛分娩 説明文書(PDF)

麻酔科外来でお渡しする内容と同じです

wovie(ウィービー)動画

当院オリジナルの動画配信サービス