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【医師監修】「背中の注射が怖い…!」無痛分娩の麻酔はどれくらい痛い?処置のリアルな流れ

「無痛分娩にしたいけれど、背中に太い針を刺すなんて怖すぎる!」 「痛みをなくすための麻酔が、ものすごく痛いって本当?」 無痛分娩(硬膜外麻酔)を検討している妊婦さん、こんな恐怖を抱えていませんか? 見えない背中に注射をされるなんて、誰だって怖いですよね。 でも、安心してください。「背中の注射は、皆さんが想像しているほど痛くありません」。 なぜ痛くないのか?具体的にどんな手順で進むのか? お産本番でパニックにならないために、麻酔の「本当の痛みのレベル」と「処置のリアルな流れ」を医師が解説します。
1. 結論:いきなり太い針は刺しません!痛みの正体とは?
「背骨の隙間に太い針を刺す」と聞くと、想像しただけで気を失いそうになるかもしれません。
しかし、医療現場ではいきなり太い針を刺すことは絶対にありません。
無痛分娩の麻酔は、2段階で行われます。
- 1段階目:痛み止めの注射(局所麻酔)
まずは背中の皮膚の表面に、細い針で痛み止めの注射をします。歯医者さんで治療前にする麻酔と同じイメージです。チクッとする痛みや、薬が入ってくるジワ〜ッとした違和感がありますが、採血や予防接種の注射とほぼ同じレベルの痛みです。 - 2段階目:本番の針と細いチューブを入れる(硬膜外麻酔)
1段階目の局所麻酔がしっかり効いたのを確認してから、本番の針を入れます。この時はすでに皮膚の感覚が麻痺しているため、チクッという鋭い痛みはありません。その代わり、背中をグッと強く押されているような感覚や重だるい圧迫感を感じます。
つまり、皆さんが感じる一番の痛みは、最初の局所麻酔だけです。

2. 処置のリアルな流れ(所要時間は15〜30分程度)
では、分娩室(LDR)でどのように処置が進むのか、リアルな流れをシミュレーションしてみましょう。
STEP①:ベッドで横向きに寝て「エビのポーズ」をとる
ここが一番重要です!背骨の隙間を広げて針を安全に刺すため、おへそを覗き込むように、背中を丸める姿勢(体育座りのようなポーズ)をとります。お腹が大きくて苦しい時期ですが、スタッフがしっかり体を支えます。
STEP②:背中の消毒と、局所麻酔(1段階目)
背中を消毒液で広く消毒します。その後、「チクッとしますよ」と声をかけてから、皮膚に局所麻酔をします。
※ここでチクッとした痛みがあります
STEP③:本番の針とチューブを入れる(2段階目)
局所麻酔が効いたら、硬膜外腔(こうまくがいくう)という背骨の中のスペースに本番の針を進め、細くて柔らかいチューブ(カテーテル)を通します。
※鋭い痛みはなく、グーッと押されるような圧迫感があります
STEP④:針を抜き、チューブをテープで固定する
チューブだけを背中の中に残し、針はすべて抜き取ります。残ったチューブを背中から肩にかけてテープでしっかり固定します。仰向けに寝ても、チューブが刺さって痛いということはありません。
STEP⑤:テストの薬液を入れて確認
少量の麻酔薬を入れ、正しいところに入っていることを確認して処置は完了です。

3. 処置を「一番安全に、痛くなく」終わらせる最大のコツ
それは、絶対に動かないことです。
針を入れている最中に、「怖い!」とビクッと動いてしまったり、背中をピーンと反らせてしまったりすると、針がズレて危険なだけでなく、処置の時間が長引いてしまいます。
もし処置の最中に陣痛の波が来ても、言葉で「痛みが来ました!」と伝えていただければ、医師は針を進めずに待機します。息をふーっと長く吐きながら、力を抜いて丸まっているのが、一番早く安全に終わるコツです。
まとめ:一瞬の怖さを乗り越えれば、穏やかなお産が待っています
背中の注射という言葉の響きは確かに怖いですが、実際に痛いのは最初の局所麻酔の瞬間だけです。
その数十分の処置を乗り越えれば、その先には「陣痛の痛みが和らぎ、落ち着いて赤ちゃんの誕生を待てる」という穏やかな時間が待っています。
「怖いものは怖い!」というお気持ちは痛いほどわかりますので、処置中はスタッフがそばについています。無痛分娩について少しでも不安なことがあれば、私たちに何度でも聞いてくださいね。一緒に不安をなくしていきましょう。
医療法人育愛会 東豊病院
札幌市東区の産婦人科 医療法人育愛会 東豊病院です。 私たちは、女性のあらゆるライフステージに寄り添い、一人ひとりのお悩みに応える医療を大切にしています。妊娠・出産に関してのお困りごと、無痛分娩の選択に関するお悩みにつきましても、ぜひお気軽にご相談ください。
